チャットボットの仕組みとは?目的・AIの有無別の4分類で解説

2021.01.24
#チャットボット

チャットボットの基礎知識

チャットボットとは、チャット形式で入力されたテキストや選択された選択肢に応じて文章・選択肢などで自動返答するシステムです。

チャットボットの語源は、会話(chat)をするロボット(bot)から来ています。ロボットがチャット形式でユーザーの問い合わせに対応することで、事業者側は業務負担を軽減させられるメリットがあります。

また、24時間年中無休で稼働しており、ユーザーはいつでもすぐに質問に対する回答が得られるため顧客満足度の向上にもつながります。

4種類のチャットボットとそれぞれの特徴

チャットボットの種類の分類方法は2つあり、1つ目はAI(人工知能)を搭載しているかどうかで、「AI搭載型」あるいはAI非搭載型の「シナリオ型(ルールベース型)」に区別できます。

2つ目は、チャットボットを使用する目的が「マーケティングを支援する目的」なのか「問い合わせに対応する目的」なのかによって区別する方法です。

つまり、チャットボットはAI搭載の有無と使用目的の掛け合わせによって、4つの種類に分けられます。

ここからは、チャットボットの種類別にそれぞれの特徴を解説していきます。

シナリオ型(ルールベース型)・マーケティング支援

シナリオ型は「ルールベース型」や「人工無脳型」とも呼ばれ、AI非搭載で、事前に設定したシナリオに基づいて会話するのが特徴です。

シナリオ型かつマーケティング支援目的のタイプは、ユーザーの質問に対して複数の選択肢を提示しながら、購入支援やCV(コンバージョン)誘導を行います。

単品通販サイトなどでよく利用され、典型的な疑問に対する定型回答を登録することで自動でCVに誘導します。

シナリオ型(ルールベース型)・問い合わせ対応

シナリオ型かつ問い合わせ対応目的のチャットボットは、シナリオに沿って複数の選択肢からユーザーに知りたい項目を選んでもらい、必要な情報や問い合わせ内容を絞り込ませるタイプです。

FAQ(よくある質問)がベースとなったシナリオを作成されるケースが多いのが、特徴です。単純なシナリオであればシナリオ構築が簡単なので、スムーズに導入できるという利点があります。

AI型・マーケティング支援

AI型かつマーケティング支援目的のチャットボットは、過去のユーザーの入力内容や行動履歴をAIが分析し、統計的に最適な回答や商品・サービスを自動で返す仕組みです。

AIがサイトの内容を学習して、ユーザーに合うレコメンドや回答を行います。AIはユーザーの入力内容や行動履歴が蓄積されるほど学習できるデータが増えるので、利用するたびに精度が向上していく利点があります。

AI型・問い合わせ対応

AI型かつ問い合わせ対応を目的としたチャットボットは、過去のデータやユーザーの問い合わせ、行動履歴をAIが分析し、統計的に最適な回答を自動で選択する仕組みです。

フリーテキストで入力された質問に対して、AIが学習結果をもとにピンポイントで最適な回答を行います。

AI型はユーザーが利用するたびにその内容をAIが学習するので、シナリオ型に比べて言葉のニュアンスの違いにも柔軟に対応できるというメリットがあります。

【種類別】チャットボットの会話を実現させる仕組み

チャットボットは上記の4種類に分けられますが、ユーザーとの会話を実現させるための仕組みは種類ごとに異なります。ここでは4種類について、それぞれの仕組みを詳しく解説していきます。

シナリオ型(ルールベース型)・マーケティング支援

シナリオ型かつマーケティング支援のために活用されるチャットボットは、ユーザーの質問やアクションに対して選択肢を提示する仕組みが用いられていることが一般的です。

ユーザーに選択肢を提示することから「選択肢型」とも呼ばれています。

この仕組みでは、FAQなどをもとにユーザーが問い合わせするパターンをあらかじめいくつも設定。

ユーザーが選択した内容に応じて、さらに次のふさわしい選択肢を提示することで、目的の情報までたどり着けるようになっています。

例えば、チャットボットのシナリオ内にて「担当者に相談したい」もしくは「資料を請求したい」という選択肢を表示したとします。

そこでユーザーが「資料を請求したい」を選ぶと、次の選択肢として「資料をダウンロードする」もしくは「郵送で資料を受け取る」といった絞り込みが行われます。

このタイプは、同じ問い合わせが頻繁に行われるようなケースが適しており、単品リピート通販などシナリオがパターン化されているサービスでは、特に活躍するでしょう。

シナリオ型(ルールベース型)・問い合わせ対応

シナリオ型で問い合わせ対応目的のチャットボットは、ユーザーが入力したキーワードに対して、あらかじめ組み込んだ最適な回答を返す仕組みが用いられていることが多いです。

また、この仕組みに加えて、入力した内容をさらに絞り込むための複数の選択肢を提示することで、目的の情報にたどり着ける仕組みが併用されているチャットボットもあります。

前者の質問に対してあらかじめ組み込まれた回答が返答される仕組みは、辞書のような役割を担っているので「辞書型」とも呼ばれています。

前者に加えて後者の複数の選択肢も提示する併用タイプは「辞書&選択肢型」です。

例えば「商品Aが故障した」と入力した場合、「修理窓口へ連絡」というピンポイントでの回答と「電源がつかない」「動作しない」「数分で止まる」など複数の選択肢が同時に現れます。

このタイプは、複数の商品を取り扱う会社など、問い合わせ内容が多岐に渡るケースで対応しやすいのが特徴です。

AI型・マーケティング支援

AI型でマーケティング支援目的のチャットボットは、過去の会話記録をAIが機械学習し、文脈や単語を解釈して最適な返答をする仕組みが用いられていることが一般的です。

この仕組みは「ログ型」とも呼ばれていて、会話の流れやユーザーの行動といったデータを蓄積していく中でさらに学習を繰り返します。

そのため、利用データが増えれば増えるほど精度が高まっていくメリットがあります。

また、先述したような、入力した内容をさらに絞り込むための複数の選択肢を提示することで、目的の情報を絞り込んでいく「選択肢型」の仕組みが用いられていることもあります。

ユーザーは大量のテキストを入力しなくても、選択肢を選んでいくだけで求めている情報にスムーズに到達できるので、検索の手間が省けてストレスの軽減につながります。

導入する企業が大量の商品を持っているケースでも、ユーザーが求めている条件にマッチする商品をAIが判断し、チャットボットを通じてレコメンドすることも可能です。

AI型・問い合わせ対応

AI型で問い合わせ対応目的のチャットボットは、過去のログを学習する仕組みが用いられていることが多いです。

つまり、過去の問い合わせ内容や行動記録をAIが学習し、問い合わせに対して精度の高い回答を返すことができます。

ユーザーが利用するたびにデータが集まり、そのデータが多いほど精度が向上します。

そのためシナリオ型との違いは、学習を繰り返すことで略語や表記揺れがあっても、文脈などを判断して対応できるようになっていく点です。

このタイプは大規模サイトで、大量かつ複雑な問い合わせに対応する必要があるケースなどに活躍します。

最適なチャットボットを選ぶには?利用シーン・規模・目的別に紹介

ここまで4種類のチャットボットごとにその裏側の仕組みを紹介してきましたが、自社に適したチャットボットを選ぶためには、用途、状況、目的といった3つのポイントを意識することが大切です。

ここではそれぞれのポイントについて詳しく紹介していきます。

利用シーン

まずは、利用シーンに合わせてチャットボットを選ぶことが大切です。

例えば、チャットボットを導入したいと考えているWebサイトは、複雑なカスタマーサポートのサービスサイトなのか、ホテル予約、単品通販サイトなど質問項目がパターン化されているサイトなのか、利用シーンによって最適なチャットボットは異なります。

自社のサイトの特性を整理し、状況に応じて最適な種類を選ぶようにしましょう。

なお、チャットボットの種類とそれぞれの特徴については以下の記事で詳しく説明しているので、興味がある方はこちらもご覧ください。

参考:チャットボットの4つの種類とは?仕組みと選び方を解説

シナリオ規模

次に、自社のサイト規模にふさわしい機能が用いられているチャットボットを選ぶことも大切です。大規模サイトでは情報量が多いので、シナリオ型ではなくAI搭載型のチャットボットが適していることがあります。

AI搭載型は導入費用が高くなる傾向がありますが、収益アップや顧客満足度向上の観点から、長期的に見て費用対効果が高くなる可能性があります。

一方で小規模サイトの場合、大規模サイトよりも情報量が少ないので、多少性能が劣るAI非搭載型を導入しても機能面では十分なことが多く、なおかつコストを安く抑えられます。

目的

チャットボットは種類によって「マーケティング支援」、「問い合わせ対応」など役割が異なるとお伝えしました。

これはチャットボットを選ぶポイントとして重要です。「稼働工数の削減」、「顧客対応の改善」、「CVRを増やす」など、目的によって必要となるチャットボットの機能やベンダーのサポート内容も異なります。

目的を整理しておくことで、チャットボット選びにおけるミスマッチを減らすことができ、チャットボット導入の成功につながります。

チャットボットの導入時に注目すべき3つのポイント

チャットボットを導入するにはある程度のコストが発生しますが、高い費用対効果を得るには、いくつか意識すべきポイントがあります。ここでは、チャットボットの導入時に注目すべきポイントを紹介します。

機能・オプション

まずは、チャットボットの機能やオプションに注目しましょう。チャットボットを提供するベンダーによってさまざまな機能やオプションが設定されています。

導入する際には「自社の目的に対応できる機能が付いているか」、「その機能は基本機能として組み込まれているのか、もしくは追加料金がかかるのか」を確認しておく必要があります。

特に「AI搭載の有無」、「シナリオ変更の容易さ」、「レポート機能やデータ分析機能の有無」といったポイントは重要度の高い項目です。

サポート体制

チャットボットを利用するにあたっては、初期設定だけでなく、メンテナンスやカスタマイズなども発生するため、長期的にベンダーと付き合っていくことになります。

つまり、導入のしやすさだけでなく継続して使用しやすいかどうかも重要なので、ベンダーのサポート体制やコンサルティングサービスの充実度にも注目すべきです。

チャットボットを運用していて困った時やシナリオの変更などをしたい時に、サポート体制が充実していると安心です。また、提供しているベンダーがコンサルティングも提供していれば、目的を達成する手助けを得られます。

費用対効果

チャットボット導入時は、目先のコストだけでなく費用対効果にも注目すべきです。チャットボットは、初期費用が無料に設定されているケースや100万円以上かかるケースなど、各社によって料金プランが全く異なります。

「安いから良い」、「高いから悪い」という考え方ではなく、費用に見合った効果が見込めるのかどうかが重要です。

長く利用していくものだからこそ、自社サイトにはどのようなタイプが適していて、そのメリットやデメリットがどのようなものかを理解した上で導入することが大切です。

まとめ

この記事では、チャットボットを4つの種類に分けて、それぞれの仕組みやメリット・デメリット、さらに導入する時に注目すべきポイントなどを紹介しました。

さまざまなタイプがあるチャットボットですが、種類ごとの違いを理解することによって費用対効果が高いサービスを選びやすくなります。

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