単品通販とは?総合通販との違い・メリット・ビジネスモデルを解説

2021.01.09

「商材はあるけど最適な売り方がわからない」、「商材をECで売るにはどうすればいいのか」といった悩みを持つEC事業者も多いのではないでしょうか。

商材が1つだけ、もしくは1ブランドだけという場合は「単品通販」がおすすめです。今回は単品通販の概要やメリット、ビジネスモデルなどを解説します。

単品通販とは?

単品通販とは、1種類の商品、もしくは1つのブランドの商品のみを取り扱うECサイトです。

例えば、クレンジング、洗顔、化粧水、乳液など複数の商品を販売していても、同じブランドであれば単品通販とよびます。自社のオリジナル商品を売っている場合が多く、他のECサイトでは販売していないことがほとんどです。

そのため、売り上げアップの鍵になるのはリピート購入です。リピーターを増やすことに重きを置いているため、「単品リピート通販」とも言われています。

定期購入のサービスを提供しているサイトも多く、商品のファンを育てながら安定した収益をあげている事業者もいます。

単品通販と総合通販との違い

通販は、大きく分けると「単品通販」と「総合通販」の2種類です。同じ通販ですが、ターゲット層も特性も全く異なります。

ここでは、それぞれの特徴と代表的なサービスをご紹介します。自社の商材はどちらで販売すべきか考えてみてください。

単品通販の特徴

単品通販の特徴は、まず商品数が少ないことです。先ほどお話したように、単品通販は1つの商品や1種類のブランドを取り扱っている場合がほとんどで、必然的に商品数が少なくなります。

そのため、たくさんの商品の中からユーザーに選んでもらうというよりも、「このブランドで買うか買わないか」を選択してもらう販売手法です。

このブランドで購入しなければユーザーは去っていき、気に入ってくれれば顧客になってくれます。そのため、総合通販よりもリピート率が高いというのも特徴です。

オリジナル商品を売っていることが多いので、ファンができれば別のサイトで購入されることは少なく、継続的な売り上げが見込めます。

単品通販は商品数が少ないので、多くの人にアピールするのではなく、特定のターゲット層にピンポイントでアプローチする必要があります。

代表的な商材は、化粧品や健康食品。サントリーウェルネスやディーエイチシーが、単品通販で売り上げが高い企業です。

総合通販の特徴

総合通販は、単品通販とは反対に商品数が多いのが大きな特徴です。ターゲット層も広く、多くの人にアプローチして、豊富な商品の中から選んでもらうことで商品を販売していきます。

数多くの商品を仕入れる必要があるため、同じ商品でも違うECショップで販売されていることがあります。

ショップによって価格が配送プランが異なるため、その都度、自分の目的に合ったECショップを検索して商品を購入するユーザーも多いはずです。

そのため、価格競争が起こり、リピート率よりも新規購入率のほうが多い傾向にあります。

総合通販の代表的な商材は、一度買ったら同じものを買うことがないような、家具家電や本、工具などです。Amazonや楽天、Yahoo!ショッピングなどが総合通販を牽引しています。

単品通販のメリット

「単品通販で売れるか心配」、「知名度のない商品でも大丈夫?」と不安になる事業者さんも多いかもしれません。

しかし、単品通販には総合通販にはない、大きな3つのメリットがあります。単品通販のメリットをご紹介します。

単品通販のメリット1|新規参入しやすい

総合通販では多くの商品を揃える必要があり、そのための初期投資や人件費、保管・仕入れコストなど、多額の費用が必要になります。

現在、Amazonや楽天が総合通販を牽引しているため、中小企業が参入するのは非常に難しいです。初期投資が大きい分、経営リスクも大きくなり、よほどの資金源がないと大手通販サイトには太刀打ちできないでしょう。

その点、単品通販なら、商品数が少ないため、初期投資を比較的抑えることができます。万が一、成功できなかったときの損失を極力減らすことができるのです。

さらに、1つのジャンルの商品なので、受注してから発送するまでの工程も少なく、管理する手間もそれほど煩雑ではありません。そのため、通販ビジネスに初めて参入する事業者も参入しやすい販売方法だと言えるでしょう。

単品通販のメリット2|販売促進しやすい

単品通販の商品数の少なさは、売りやすさにもつながります。なぜなら、その商品に絞って良さをアピールできるためです。

総合通販の場合、あらゆる商品の宣伝をしなくてはならないので、広告宣伝費も莫大な額を投入しなければなりません。

加えて、取り扱いジャンルが多いので、ターゲット層も幅広くなってしまいます。例えば、同じ家電でも白物家電なら主婦層、黒物家電なら男性のほうがメインターゲットになることが多いでしょう。

さらに、子ども向けのおもちゃの取り扱いがあれば、プレゼントを贈る祖父母もターゲット層に含まれます。これだけでも、ターゲット層にかなりの幅があり、それぞれの顧客に対して適切な商品をアピールしていくのは至難の業です。

しかし、例えば「エイジングケア化粧品」というジャンル一本なら40代・50代・60代の女性にターゲットを絞り、商品を必要としている人に効率的にアピールできるので、購入率も高くなります。

リピート購入がメインなので、商品のファンに対して売る機会が増えます。

単品通販のメリット3|価格競争に巻き込まれにくい

単品通販は、オリジナル商品を1つのECショップで販売していることがほとんどです。

対して、総合通販は商品数の確保のために、他のブランド商品を集める必要があり、そのブランドもまた複数の販売代理店に商品を提供している可能性があります。

同じ商品でも、ショップによって値段やサービスが異なる場合が多く、安い値段で販売している店舗があれば、何らかの対策を講じなければなりません。

価格競争に巻き込まれやすいのも、総合通販のリスクです。

反対に、1つのECショップのみで販売している単品通販は、比較対象がありません。その商品のオリジナリティを高めることで、ブランド独自の地位を築くことができるでしょう。

また、リピート購入者はその商品のファンなので、一度ファンになってもらえば、他の商品を比較したり乗り換えをしにくくなります。半永久的に売り上げが見込めることにつながるのです。

単品通販のビジネスモデル

単品通販は、定期購入してもらえるかが売り上げアップの要ですが、そのハードルの高さはネックです。

そこで、まずは広告費を投入して、お試し購入を促し、アフターフォローをすることに注力します。

そこから、定期購入・アップセル・クロスセルにつなげ、LTVを伸ばしましょう。ここからは、単品通販の基本的なビジネスモデルについて解説します。

単品通販のビジネスモデル1|定期購入

定期購入は単品通販における最も代表的なビジネスモデルです。ユーザーにとっても、毎回注文する手間がかからず、注文忘れを防げるというメリットがあります。

一度ユーザーが定期購入を始めると、その便利さから、別の商品への乗り換えを検討することが少なくなります。

そのため、継続性・安定性が高いのが定期購入の魅力だと言えるでしょう。

ただ、定期購入を申し込むのに抵抗があるユーザーも多いので、初回購入やお試しセットから、どのように定期購入へ誘導するか、戦略を立てる必要があります。

例えば「トライアル購入特典で定期購入〇〇%オフ」などです。ユーザーにとって、定期購入メリットが大きいことをしっかりとアピールしましょう。

単品通販のビジネスモデル2|クロスセル

クロスセルとは、関連する商品を一緒に薦めることです。例えば、クレンジングを購入したユーザーに化粧水も勧めるというようなパターンです。

一緒に購入してもらえば、売り上げアップにもつながります。クロスセルは、新規顧客よりもリピーターに有効なビジネスモデルです。

すでに信頼関係が構築され、ブランドのファンとなっているリピーターは「このブランドが薦めているなら良い商品に違いない」と感じてくれる可能性が高くなります。

通常商品を配送する際、一緒に関連商品のサンプルを同封している事業者もいます。

このときに顧客が興味を抱きそうなサンプルをいくつか試してもらい、クレンジングだけではなく化粧水や乳液など、複数の商品の購入を促すこともできます。

単品通販のビジネスモデル3|アップセル

アップセルとは、よりグレードが高く価格も高い商品を薦めることです。化粧水であれば、普段使っているものより、さらに贅沢な成分が配合された高機能な化粧水を販売することを指します。

また、サプリメントのまとめ買いや「お徳用」による増量もアップセルの1つの例です。アップセルで売り上げをアップさせるには、クロスセルと同じように、タイミングを計ってアプローチすることが重要です。

意外かもしれませんが、アップセルは初回購入時に成功しやすくなります。なぜなら、ユーザーは新しい商品を購入するのに気分が高揚していて、財布をオープンにしている状態だからです。

このときにさりげなく高い商品を薦めると、すんなり受け入れてくれるユーザーも多いのです。よくある事例としては、「2個以上で送料無料」や「3個買うと1個プレゼント」などの販売手法です。

単品通販を始めるための4ステップ

単品通販のメリットやビジネスモデルについて理解したところで、今度は実際に単品通販の始める方法について解説します。順序立てて進めていけば、通販が初めての方もスムーズに参入できるでしょう。

ステップ1|商材の決定

単品通販を始めるには、まず「何を売るか」を考えます。単品通販は、継続的に購入してもらうことが前提なので、何度も購入する必要のある消耗品の中から選びましょう。

多くの単品通販では、化粧品や健康食品を商材としていることがほとんどです。化粧品や健康食品は、一度商品を気に入ると別のものに変えることが少ない上に、無くなれば新たに注文することの多い商品です。

そのため「無くなる度に注文するのが面倒」という顧客に対して、自然な流れで定期購入を提案することができます。また、1つの商品、もしくはブランドをPRしていくので、アピールポイントの多い商品が理想です。

ステップ2|LPまたは集客用サイトを作り込む

自社ECショップに誘導するために、良質なランディングページ(LP)や集客用サイトを作るのがポイントです。

作成するときに注意したいポイントは2つあり、1つはアピールポイントを絞ることです。文章が長いと、購入ボタンへ辿りつく前に離脱してしまう恐れがあります。

もう1つは、ランディングページからそのまま商品を購入できるようにすることです。

商品の購入意欲が高まり「商品を購入する」ボタンを押したところ、別のサイトに飛んで、そこから購入ページを探すことになると、テンションも一気に下がってしまいます。

キャッチコピーや商品紹介、アピールポイント、商品の使用感やレビュー、購入フォームなど、内容を整理してからページを作成しましょう。

ステップ3|分析ツールやカート、決済代行業者を選定する

ECサイトにどれくらいのアクセスがあって、どこからの流入が多いのか、ユーザーの反応を確かめるためにも分析ツールは必須です。

もし、スマホからの訪問が少なければ、スマホで見やすく、注文しやすいページする必要があります。

無料で使える分析ツールとして定評があるのは、Google Analytics。分析ツールを活用して効果測定を行い、その都度改善しながらユーザビリティの高い魅力的なサイトにしましょう。

同時に、カートの導入や決済ツールの選定も重要です。オンライン決済には、クレジットカード決済やキャリア決済、電子マネー決済などがあります。とくにクレジットカード決済はネットショップで利用されている決済方法なので、ぜひ導入を検討しましょう。

ステップ4|広告配信のプラットフォーム・代理店を決める

単品通販は、Amazonや楽天のような大手総合通販のような知名度がないので、まずは商品を知ってもらうために、宣伝費を投入する必要があります。これは単品通販において、よく利用されているマーケティング方法で、ECショップに訪問してもらえなければ、定期購入やクロスセル、アップセルにもつながりません。

ここでメインに使用するのは「リスティング広告」です。

リスティング広告を始めとするネット広告は、年齢や性別、居住地域をターゲティングして配信できるため、ターゲットが絞られている単品通販にとって、広告の費用対効果は絶大です。ターゲットを整理できたら、ターゲット層がマッチする広告配信のプラットフォームや運用代理店を探してみましょう。

単品通販の特徴とメリットを活かした戦略を

単品通販は、総合通販にはない強みがあります。総合通販と比較すると、単品通販は新規参入しやすく、ターゲットを絞って販売促進することができるので、初めての通販ビジネスにも適しています。

単品通販で売り上げを伸ばすには、ビジネスモデルを理解し、商品力アップとマーケティングの双方に注力していくことが重要です。しっかりと戦略を立てて、通販ビジネスを成功させましょう。

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